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「いぃDay !」山岳会日本支部
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第275回:「いぃDay!」山岳会日本支部登山のご報告
期日:2012年8月11日(土)〜8月13日(月) 行き先【中央アルプス/木曽駒ケ岳・宝剣岳〜空木岳縦走!】〜 「夏合宿」スペシャル コースタイム: 1日目:特急スーパーあずさ・新宿[7:00]〜岡谷[9:45]〜駒ヶ根[10:54/11:00] 〜(バス) 〜しらび平[11:50/11:57]〜(ロープウェイ)〜千畳敷[12:04/(昼食)12:35]〜宝剣山荘[13:29/13:52]〜木曽駒ヶ岳[14:27/14:45]〜宝剣山荘[15:20(泊)/ 2日目:5:55]〜宝剣岳[6:15/6:25]〜三ノ沢分岐[7:03/(朝食)7:45]〜極楽平[7:51]〜島田娘ノ頭[8:01]〜鞍部[8:40]〜濁沢大峰[9:05]〜最低鞍部[9:53/10:00]〜檜尾山[10:47/11:28]〜大滝山[12:25/12:33]〜熊沢岳[13:43]〜東川岳[15:33/15:45]〜木曽殿山荘[16:10(泊)/ 3日目:5:32]〜第1ピーク[6:30/6:38]〜空木岳[7:22/7:26]〜空木平避難小屋[8:30/9:15]〜分岐[9;29]〜ヨナ沢ノ頭[10:35]〜遊歩道分岐[12:00]〜池山小屋[12:20/12:35]〜林道終点[13:05]〜車道[13:45]~(タクシー)〜こまくさの湯[14:10/(入浴・昼食)15:10]〜(タクシー)〜駒ヶ根駅[15:45]〜岡谷[17:00/17:15]〜立川・新宿 (提供 Konochan) 〈第1日目〉 今年の夏合宿の合い言葉は『リベンジ!』。去年は宝剣岳から空木岳への縦走開始後すぐに、強風のため泣く泣く引き返すことになった。今年の山行は「去年のリベンジを果たすのだ!」という隊長の熱い想いの元、計画されている。自称晴れ男1名、晴れ女2名が、新たなメンバーとして参加している。三日間ともピッカピッカの晴れの予報が、直前に「曇り一時雨、降水確率50%」に変わってしまったが、果たしてリベンジはなるのか? 合宿に参加できないが、せめて同じ電車で出発して日帰り登山予定の菊丸さん。皆で韮崎駅で見送る、「気を付けて行って来てねぇ!」。 駒ヶ根駅からしらび平行きのバスに乗車。山道に入って快適に走っていたところ、急ブレーキ!なんと山の中からカモシカさんが出迎えてくれた。私たちの座席の真ん前に立っている。目が合いそうな近さだ。(バスの運転手さん、急停車ありがとう。) リベンジ戦としては、ラッキーな始まりだ。 しらび平からロープウェイに乗って、千畳敷へ一気に上がる。去年は混んでいて、かなり待たされたが、今年はすぐに乗れた。「よし!幸先がいいぞ!」と思ったのもつかの間。ロープウェイが高度を上げていくと、突然雲の中に突入。今まで見えていた木々の緑から、一変して真っ白な世界になってしまった。あー、やっぱり・・・。しかし、千畳敷に着いてみると、意外にも連なる山々がすっきり見えている。この景色が見えれば、まずリベンジ1つ達成!宝剣山荘目指して、登山道の脇に咲く花々に目を奪われながら、尾根へ上がっていく。明日登る予定の宝剣岳も見えている(去年は見えず)。 宝剣山荘に荷物を預け、水など最低限必要なものだけ持って、中岳を経て木曽駒ヶ岳山頂を目指す。木曽駒ヶ岳もちゃんと見えている(去年はまったく見えず)。荷物が軽いと足取りも軽く、ほどなく山頂に到着。さすがに雲の中で何も見えない。それでも少しずつリベンジを果たしている。しばらく雲が切れるのを待ったが、雨が降り出す前に退散することに。順調に15時20分、山荘に到着。 夕食前のひととき、手分けして背負ってきた数種類のワイン、ウィスキー、おつまみがずらっとテーブルに並ぶ。隊長の熱い思い入れが、見事に実現されている。山の上とは思えない豪華さ。夕食後にも盛り上がるが、9時消灯なので、ほどほどにおとなしく就寝。(by なお) 夏合宿2日目 8月12日(日) いよいよ長丁場の2日目。昨年のリベンジをしなくては! 5:00起床。天候はあまり思わしくない。ガスっていて展望なし。霧のせいでじっとり濡れそうなので雨具、ザックカバーをつけて小屋を出る。写真でもお分かりのように、昨夜のワインがまだ残っている人が数名いるが、そんなことお構いなしに5:55宝剣山荘を出発。目の前にそびえ立っているはずの鋭角的な宝剣岳の姿は、全く見えない。 すぐさま、ガレた岩の登りとなる。上に行くにしたがってクサリ場が何度も出てくる。先頭のこのちゃんに代わって隊長が先に行き、ここに「足を置いて!」などアドバイスをもらいながら、慎重に三点確保をして登っていく。霧で岩が濡れているため、滑りやすい。中学時代、体操部だったなおちゃんは抜群のバランス感覚ですいすい登っていく。うらやましい限りだ。足元を見ると怖くなるので、あまり何も考えずに目の前の岩に向き合っていく方がよいみたい。ところどころに岩の間に顔をのぞかせているチシマギキョウの紫の花に励まされる。 あらら…視界が少しずつ晴れてき始めた。はるか北の方には雲海の上に頭を出した乗鞍岳が見える。もしかしたら、このまま晴れていくかも…。霧なんてどっかにー行っちゃえー!と期待に胸を膨らませつつ、最後の岩場を登っていく。 6:15、宝剣岳山頂到着。なんと、まぁ!空はきれいに晴れ渡り、360度の大展望が開けているではないか!!全員から歓声が沸き上がる。山頂は狭いために、記念写真を撮ってもらうとすぐに山頂を次のパーティーに譲り、少し離れた所で大展望を満喫した。昨日登った木曽駒ヶ岳。以前、副隊長が奥さんと登ったという三ツ沢岳の稜線もきれいだ。東側には昨日乗ったロープーウェイの駅や千畳敷も小さく見える。昨日、下から見上げたあの鋭い岩峰の上に今いるなんて、何だか信じられない…。今回の山行は、晴れの天気は全く期待していなかっただけに、二日目の縦走のまだ第一歩ではあるが、この展望に満足満足。このまま空木岳まで行かなくても、もう十分…なんて気分になってしまった。 でも、そんなわけには行かない。6:25下山開始。下りは登りより気を付けなければ。またクサリ場も出てくるが、慎重に慎重に降りていく。7:03三の沢岳への分岐着。そこで、朝食を取る。素晴らしい展望を眺めながらの宝剣山荘のお弁当はおいしかった。今思うと、この時が夏合宿のハイライトだったのかもしれない。 さあ、ここから長い稜線歩きとなる。7:51極楽平、8:00島田娘を通り過ぎる。所々にタカネイワツメクサ、タカネナデヒコ、ミヤマキンバイ、ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマなどたくさんの花が咲いている。五竜で花をたくさん見てきたこのちゃんは、花の名前をだいぶ覚えたようだ。周りの山を見てよし、足元の花を見てもよしと楽しい稜線歩きであった。 しかし…。ざらざらした砂礫地の下りは結構歩きにくい。このあたりから、体調が思わしくないこのちゃんに代わり、私が先頭を務めることになった。小さなアップダウンを繰り返し、8:40鞍部、9:05濁沢大峰、10:53最低鞍部を通り過ぎる。再びガスも出てきて、展望はなくなってしまった。次第にみんなの足取りが重くなってきた。凸さんに疲れが見え始め、だんだんとペースが落ちてくる。時折、出てくるクサリ場がまた体力を消耗する。後ろから来たファミリー(上は中2〜下は小4の男の子3人)にも追い越されてしまった。 10:47檜尾岳に到着。凸さんの疲労が激しいため40分の大休止を取り、凸さんはしばらく横になって休む。ほかのメンバーも口数も減り、行動食を無理やり口にする。さすが、看護師の資格をもっているのんちゃん。凸さんの脈を測り、てきぱきと指示を出す。そのうち、凸さんも少し元気回復し、みんな気を取り直し再び歩き始めた。 大滝山のあたりで、サルの群れに出会う。ハイマツの松ぼっくりがえさになっており、どうやらこの一帯は、サルたちの縄張りらしい。のんちゃんが、うっかり一匹のサルと目が合ってしまった。そのとたん、サルはものすごいキーキー声で威嚇し、周りのサルも呼応し始めた。サルに襲われたら大変。足早にその場を立ち去り、先に進む。本当にこわかった…。 13:43熊沢岳に着く。雨も降り始め、雨具を再び着る。もうこの頃になると、みんなの疲れもピークに達する。東川岳のにせピークにも騙され疲労困憊の極限。15:31やっと、東川岳にたどり着く。後は、木曽殿山荘への下りだけ。最後の力を振り絞って急坂を下っていく。 16:10ようやく木曽殿山荘に到着。行動時間、約10時間の長い長い二日目が終わった。凸さんもみんなも、本当によく頑張った! 隊長曰く、「去年、島田娘のあたりから、引き返して本当に良かった。あの強風の中ではここまで来るのは厳しかった。」と言っていたのを思い出した。これは、大正解!風がなくてもこんなに疲れてしまったもの…。 (by kuma) 〈第3日目〉 夜中にゴオーッという轟音と共に、山小屋が揺れるのを感じて目が覚めた。どうやらものすごい強風が吹いているらしい。しかし、空木岳に登らない限り、家には帰れないのだ。外では食べられそうにないので、朝食のお弁当を小屋で食べてから出発。風に吹き飛ばされそうになるのを必死に堪え、足を踏みしめ て、黙々と岩だらけの斜面を登っていく。強風と戦いながら第1ピークに何とか到着。ホッとしたのもつかの間、ここから上部にはますます岩岩した斜面が待っていた。鎖場も2,3か所あった。両手両足をフルに使って、一歩一歩着実に登っていく。ところが不思議なことに岩場の難所に差し掛かると、風が弱まってくれる。隊長の日頃の行いがよっぽど良いのか・・・、このちゃんの守り神のお陰なのか・・・。 空木岳山頂に到着。当然全く何も見えないが、もう景色どころではない。一刻も早く強風から逃れたい・・・。山頂で証拠写真を撮り、さっさと空木平避難小屋を目指す。山の西斜面を強風に揉まれながら登ってきたが、東斜面に達すると、風がピタッと止んだ。風がどれだけ体力と体温を奪っていたかを実感する。風が止んでホッとしたら、次は土砂降りの雨だ。こんな天気の時には避難小屋は本当にありがたい。雨具や靴も脱ぎ、昼食と温かい飲み物で、一息つく。 「さあ、後はほとんど下り、元気を出して行こう!」と出発したが、こんなにひどい雨は初めてだ。いぃDay!山岳会では、縦走時の雨に備えて、普段の山行も雨天決行だ。雨天時に歩いた経験がこういう時に役に立つと改めて実感する。ひどい雨とは言っても、先ほどの強風に比べれば雨の方がずっとまし。何事も経験しておくものだ。 下るだけと思った道がまたまた長く、歩くのに注意が必要だ。日帰り登山だったら、「変化に富んでいて面白い道だね!」と言うところだろうが、もうお腹がはち切れそうなほど満腹だぜぃ。今すぐにでも温泉に浸かりたい・・・。林道崩壊のため、タクシーは林道終点まで入って来られない。登山道を20分ほど下った林道から、ようやく乗せてもらう。「こまくさの湯」で汗も疲れも洗い流して、さっぱり、気分爽快!今日の風と雨は、もう遠い昔のことのようだ。タクシーでコンビニ経由駒ヶ根駅まで送ってもらう。見事『リベンジ』を果たし、車中にて恒例の乾杯、「本当にお疲れ様でした!!」。いろいろな苦難を乗り越えたメンバーの顔には、達成感と充実感が溢れていた。さて、来年の夏合宿はどこに行こうか?(by なお) 追記 今回の夏合宿は、本当にいい経験になりました。 隊長が言っていたように、山は「なめたら、いかんぜよ〜!」と同時に「帰ったらまたすぐに行きたくなる。」 全く同感です。 山は何があるかわかりません。行く前に地図やガイドブックや山レコなどでいくら調べて、どの程度の道なのかだいたい見当はついても、実際に歩いてみなければわかりません。まして、山は天候によっていかに変わってしまうことか…。 私も縦走なのにキャラバンシューズで行ってしまったことは、猛反省をしました。この靴では山の変化に対応できませんでした。山を甘く見ていたつもりはなかったのですが、やはり見通しの甘さを痛感しました。 たとえ日帰りの山であっても、行く前の準備、最新の地図、体調管理、山での集団行動、天候に応じた計画など、やらなくてはいけないことはきっちりやることの大切さを、今回の夏合宿は教えてくれました。 でも、山はいろいろな楽しみもあります。がんがん登るのもよし。花を見ながらゆったり登るもよし。山でおいしいものを食べるのもよし。(ただし、飲みすぎは×!)まず安全に、そして楽しく山とお付き合いをしていきましょう! (by kuma) |
〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜
スーパーあずさ1号車内。仲良し5人娘? |
一人だけ日帰り登山。残る人、降りる人(照れてる人)韮崎駅 |
バスの運転手さんの計らいで撮影できたカモシカ |
ケーブルカーのなか。気分は既にルンルン |
先の天候を勘案してさっそく昼食 |
思ったより天気が良くてラッキー。これが見られてまずは安堵 |
宝剣山荘に向かって出発 |
明日登る予定の宝剣岳 |
尾根に到着。一人だけポーズに出遅れた |
荷物を置いて木曽駒ヶ岳へ。中岳の頂上 |
木曽駒ヶ岳が何とか見える。昨年はまったく見えなかった |
中岳から木曽駒ヶ岳へ |
残念ながら山頂の視界はありませんでした |
なんとラッキー。帰り道に宝剣岳も見えるじゃん! |
小屋も見えて足取りも軽く |
明日の天気を祈願して宝剣岳をバックに記念撮影 |
宝剣山荘の夕食。本当はエビフライが2本だったか・・・ |
食事はいつも楽しそう。手前の血液パックに見えるのが赤ワイン |
出発直前。明らかに飲みすぎ顔の隊長 |
いざ、宝剣岳へGo ! |
何と視界が晴れてきた! 乗鞍岳か? |
木曽駒ヶ岳もうっすら見えてきた |
宝剣岳頂上 |
木曽駒ヶ岳もはっきり見える |
後ろから来たパーティーに頼んで記念撮影 |
全員のワンショットは撮れなかった |
下降開始。登りより怖い |
三ノ沢岳への分岐道標がはっきり見える |
下に移っているのが小生の靴。やっぱり怖いねエ〜 |
必死に下降するメンバー(右側) |
よくまああんな処から降りてこられたものだ |
ちゃんと掴まっていますか?抜群の一枚 |
天気も良くなりみんなご機嫌! |
三ノ沢岳への分岐点に到着。ここでお弁当食べました |
極楽平にて。後ろは三ノ沢岳 |
島田娘にて |
木曽駒ヶ岳と宝剣岳を振り返る。昨年との違いに感激 |
縦走は楽しいな〜 |
岩場もあるし! |
檜尾岳に到着。ここからが遠かった |
猿に気を紛らわせたり |
さあ元気出していきましょう! |
熊沢岳山頂。笑顔の裏に疲労の色が・・・ |
既に疲労困憊。道標のない東川岳? |
そんな分けないじゃない。こちらが山頂です。このあと木曽殿山荘へ |
3日目。強風に煽られながら空木岳への第1ピークに到着 |
岩場を越え、強風のなか空木岳山頂に到着。もしろんまったく何も見えず |
空木岳避難小屋を目指して下山。本当はお花畑がきれいなんですが・・・ |
空木岳避難小屋に到着。これで何とか帰れる目途が。このあと大休憩 |
林道終点に到着。お疲れさまでした |