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井手山岳会日本支部

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237回:井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma

 

期日:65()

 

行き先【小金沢連邦/黒岳】

 

コースタイム:

中央本線「大月」駅[845/855]〜(タクシー7300円位)〜大峠[925/933]〜赤岩ノ丸[1012/22]

黒岳[1110/1120]〜川胡桃沢ノ頭[1144/(昼食)/1230]〜黒岳分岐点[1258]〜白谷ノ丸[1313/1323]〜湯ノ沢峠[1455/1505]〜湯ノ沢峠登山口[1437]〜大和天目山温泉[1531/1640]

甲斐大和駅[1728]

 

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(提供 Konochan

 

下界の春は駆け足で過ぎ、そろそろ夏の計画はどうするのかなと考え始めた頃、「夏よりも、聞きたかったのは今週末のこと。梅雨入りする前にどう?」と、急な山行話がもち上がった。そうだ、高い山の上にはまだ若葉や早春の花々が残っているはず…。二つ返事で参加を決めた。「とりあえず雁ヶ腹摺山でいいかな。」「ラジャー!」と、電車内で決まった目的地に向かって大峠までタクシーをとばす。雁ヶ腹摺山といえば五百円札裏の富士山の景色を撮った山。ところがあいにくの曇り空と、夕方から雨との予報で今日は富士山は望めそうにない。加えて「そういえば、以前からこの山に行きたいと、アユラシや菊丸が言っていたっけ。」と思い出した。大峠で靴ひもを結び身支度を整え終わったときに雁ヶ腹摺山はアユラシと菊丸が一緒の時にとっておいて、「今日はここから反対側の黒岳に登ろう。」と、決まった。

黒岳は、植生や山道の雰囲気に変化があり、登っていて楽しい山だった。登り始めはいきなり背の高い笹原。さすが小金沢連峰。でも、正規のルートなので「藪漕ぎ!」は無し(笑)。道沿いにはミツバツツジもお目見えだ、そうこなくっちゃ!

広葉樹林帯の下を進むと、笹原がところどころ枯れかかっている。笹には麦のような暗紫色の穂がたくさんついているものがある。「笹の花だよ。」と、副隊長。麦の穂のようなものは笹の花の蕾だったのだ。その後、穂から雄しべがはみ出るように花が咲いたのち隈笹は地下茎ごとすべて枯れてしまい、実を結び種が落ちてまた一から笹原がよみがえるのだそうだ。何でも六十年に一度の出来事という。次回、この黒岳の笹が花咲いて再生する時には私たち全員百歳から百二十歳かァ!誰も生きていないよ…と思うと、大自然を前に人の命のはかなさと一期一会の重みを感じた。

なおも進むと山道は丹沢にも似た景色になり、新緑やミツバツツジの花が目を楽しませてくれる。朱色のヤマツツジはまだ蕾で、ほどなく赤岩ノ丸に到着。この辺りから周りはシラビソの樹林になり、苔むした木肌や倒木のかもしだす山深さは秩父や八ヶ岳にも似ているような気がする。「かわいい花。これは、何ていう花ですか?」タマちゃんの見つけた白い小さな花は、よく見ると葉がカタバミだ。こんな種類のカタバミもあるのね、かわいいな。一度目に止まると、「あ、ここにも。ここにも。」と、恥ずかしがりやのように咲くカタバミの花が目に飛び込んでくる。花を愛でながら足取りはゆっくりになるが、先を急ぐ理由もない。

やがて黒岳に到着。静かな山頂だ。「この先の川胡桃ノ頭で昼にして、北西側のこの尾根をおりてみようか?」副隊長の指は地図上の実線も点線もない尾根を指す。で、川胡桃ノ頭に到着。広々した草原には、野いちごの花が散りばめられている。お弁当を広げ始めると、副隊長は辺りを偵察に。どこかに奇特な人の赤テープなどが無いかなと探したらしい。テープはなく、その代わりに鹿の角を持って帰ってきた。ブリムの深いタマちゃんの帽子に角を立てて記念撮影。「なんかこういうアニメキャラがいたね。」「ワンピースに出てくるチョッパーね!」

昼食を終える頃、雨がポツポツ降りだしたので、荷物をまとめ、雨支度に。「天気もこんなだから、戻って湯ノ沢峠から下りよう。」「はい。」ワイルドな冒険は今回は無し。でも次回に宿題を残して去るのもまた楽し。分岐から南にある白谷ノ丸は、霧にけぶる草原でしっとりと落ち着いた面もちだ。夏、お花畑になる頃にまた来てみたい。その先の湯ノ沢峠から焼山沢沿いに下りる。これは昨年の真夏にも通った道。林道に出る手前の隈笹は、夏以上に背が高いような気がする。滑りやすい足下に気をつけて隈笹をかき分けて行くと新緑の林道に出た。

単調な舗装道だけれど、緑が瑞々しい。副隊長は見事な藤の花をうきうきと撮りまくる。ウッディさんもルンルン。タマちゃんと私は、オトシブミの卵が産み付けられた葉の巻物がカラカラの舗装道路で干からびるのが気の毒と、見つけては土に置きながら忙しく歩いていった。そして大和天目山温泉に着いて汗を流してビールをのどにしみ込ませた。アァ〜ッ、たまらない!今日は一日、生命の息吹にパワーをもらった日だったけれど、何は無くともこの一杯は文句無くパワーの源だ!結局あたしたちって「ただの呑兵衛」ってことかな?(笑)

 

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

 

01】今日の行先はここで漸く決まりました。右ではなく左に登ります。

 

02】登り始めはこんな感じ。でも踏み跡はバッチリあります。

 

03】今日の花その1:ミツバツツジ。

 

04】ガスっていてしっとりとした雰囲気に包まれています。

 

05】なんと笹の花の蕾を発見。とっても貴重な体験。

 

06】ハウチワカエデの若葉がきれい。

 

07】この辺りは丹沢の塔ノ岳から丹沢山にかけての雰囲気を彷彿させる。

 

08】このミツバツツジは丁度見頃。

 

09】ヤマツツジは未だこれから。

 

10】赤岩ノ丸に到着。

 

11】この辺りになるとすっかり針葉樹林帯。

 

12】山に咲くカタバミの花。タマちゃんが目聡く発見。

 

13】縦走路に出ました。

 

14】とりあえず黒岳に到着。ここからいったん、北に向かうことに。

 

15】この笹原はいかにも大菩薩連嶺の雰囲気。

 

16】川胡桃沢ノ頭は、こんな野いちごの花の咲く草原。

 

17】鹿の角が落ちていた。これをタマちゃんの頭に重ねると、なぜか何処かで見たアニメキャラ。

 

18】川胡桃沢ノ頭はこんな感じです。ランチにぴったり。

 

19】にわか雨降る。このレインスーツを着るとまた「香港の交通整理の人」って言われそうだなー。

20】黒岳から南に下るとこんなところ。

 

21】エンレイソウが一輪。

 

22】霧立ちのぼる白谷ノ丸。お花畑にはまだ早かった。

 

23】眺めも殆ど無いがのんびりできる。

 

24】湯の沢峠に到着。

 

25】林道に出たのでレインウエアを脱ぐタマちゃん。「ちょっと〜!こんなとこと撮んないでヨ〜。」

26】ヤマブキもまだ咲いている。

 

27】舗装道路に出た。さっそく水場で靴底の泥を落とすタマちゃん。

28】新緑が瑞々しい。

 

29】「落とし文(オトシブミ)」という名の昆虫の落とし文。

 

30】フジが花盛り。

 

 

 

31】このあたり、至る所でフジ。

 

32】これでもか、ってくらいにフジ。

 

33】天目山温泉にて。Woodyさん、この頃醤油を携帯しているのに未だ役に立っていないそうですよ、隊長!

 

 

 

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