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井手山岳会日本支部

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5月特別企画

第210回:井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma

 

期日:5月2日()〜4日()

行き先【尾瀬/至仏山&岳ヶ倉山】

 

コースタイム:

鳩待峠[12:0012:20]1,860m付近[13:1013:20]〜オヤマ沢田代[14:2514:30]〜至仏山[15:4516:10]〜山の鼻小屋[17:306:45]〜柳平[7:307:40]〜稜線[8:308:35]1,666m[8:45]〜岳ヶ倉山[9:4010:40]1,460m付近[11:3511:40]P1[12:3012:35]〜山の鼻小屋[12:556:15]P2[7:007:05]〜鳩待峠[7:30]

 
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(提供 Konochan

 

1日目】

「また来年も尾瀬に行ってしまうかもしれません」という副隊長の予言どおり、今年も尾瀬に行ってきました。例年にならい新幹線上毛高原駅から戸倉を経て、鳩待峠から至仏山を目指し山の鼻に入りました。ゴールデンウィークに入ってから、東京は夏を思わせるような日が続いていましたが、上毛高原はまだ新緑がやわらかく、山桜もチラホラ見えて、道路わきの家の花壇にはシバザクラやチューリップなど春の草花が花盛り。それにしても、このあたりのシバザクラの色鮮やかなこと。空気がきれいだからでしょうか。

鳩待峠で身支度を整え登山道に入ると、これが同じ日本かと思うほどの一面の雪景色。高度が上がるにつれて眺望も開けて、燧ケ岳が顔をのぞかせます。オヤマ沢田代のあたりは、雪がなければ小さな湿原とのことですが、この時期は面影もありません。右手に燧ケ岳とその下に横たわる尾瀬ヶ原を眺めながら小至仏山を巻いて行きます。ゴオーッという遠鳴りを耳にして「沢の音が聞こえるね」と副隊長。尾瀬ヶ原の黒々とした川に向かって、雪解け水が流れ下っていくのでしょう。それから、死んでいるのか仮死状態で春を待っているのか、雪の上にてんとう虫やくもなどの小さな虫がたくさん見えたのが不思議でした。

小さな雪の壁を越えると、至仏山の山頂まではもう一息。山頂での360度さえぎるもののない大パノラマを満喫してから、山の鼻に向かいます。下るにつれて雪がゆるみ、足がズボっとはまるのがこわい。菊丸は右足を隊長に掘り出してもらいました。お楽しみのシリセードは高天原の下まで我慢です。副隊長がちょっちょっとストックで雪面をこぎながら滑っていって止まるのを見て、はじめての菊丸は「斜面がゆるいから、こがないと進まないのかな」などとお気楽にスタート。1回目はなんとか止まりましたが、調子にのった3回目ぐらいで岩に激突。やはり止まり方はきちんと教わっておくべきでしたね。

日が斜めに傾くころに山の鼻小屋に到着。駆けつけビールでのどを潤し、おいしい夕食をいただきました。ぜいたくにもお風呂で汗を流し、隊長のワインとKonochan持参のおつまみで乾杯。

2日目】

この日は至仏山の北に連なる岳ケ倉山を目指しました。まず、山の鼻から湿原を越えて柳平に向かいます。第一関門はムジナ沢。まだ雪に埋もれていたからよかったものの、渡れなければ引き返すほかなかったそうです。そこは副隊長の長年の経験か、動物的嗅覚か。それは上る尾根の選択のときにも遺憾なく発揮されました。稜線に出てからは、ブナやオオシラビソの気持ちのよい森の中を進みます。隊長の「後ろを見てごらん」の声に振り返ると、目の前に大きな至仏山が。それからは、至仏山をはじめとして景鶴山やかっぱ山、ときには眼下にならまた湖を眺めながら進むというぜいたくな山歩きになりました。

岳ケ倉山の山頂手前の急斜面を上がっていると、「先頭代わって」と副隊長。先頭は雪面にステップをつくりながら進むのですが、菊丸はこれも初体験。12歩下がらないと、顔面を蹴られそうなぐらい、膝から下を使って蹴り上げる副隊長の動作をイメージしながらやってみましたが、これがけっこう疲れる。よい加減のところでKonochanにバトンタッチしました。

岳ケ倉山の山頂では、北に赤倉岳、ススヶ峰、大白沢山、東に景鶴山、燧ケ岳、南に至仏山、小笠、笠ヶ岳と、ぐるりと山を拝みながらカップラーメンをすすりました。「天気がよくてよかったな。今日は満足度が高いよ」と隊長。

下山はかもしかの足跡をたどるようにして降りました。「なぜ、かもしかは雪にはまらないのか」としょうもないことを言っていると、目の前を本物のかもしかが、軽やかに沢に向かって駆け下っていきました。こちらは慎重に足を進めます。それなのに菊丸は雪を踏み抜いて滑り、あわや木に激突。沢筋から解放されたときは、正直ホッとしました。

山の鼻小屋に戻ったら、さっそくビールで乾杯。これはもう病みつきです。その後、食事、お風呂をはさんで消灯まで延々と飲み続けました。

3日目】

昨日、一昨日とはかわり、早朝の空は鉛色。1時頃までに東京に戻りたいKonochanと一緒に6時に山の鼻を出発。鳩待峠からタクシーで戸倉へ。運転手さんがわざわざお風呂が使えるか無線で確認してくれた旅館で、さっぱりと汗を流してバスで沼田へ向かい、上毛高原から新幹線に乗れば、あっという間に大宮です。ここでKonochanと別れ、駅前のいづみやで打ち上げをしました。

【その後】

帰宅した翌日、5日の朝刊を開いてみると、忌野清志朗さんの訃報とともに目に飛び込んできたのは「尾瀬ハイク中の35歳が行方不明」の小さな記事。3日午前、大清水を出発し尾瀬沼に向かう途中で行方がわからなくなったそう。雪があるときは侮れませんね。(菊丸)

 

今回の実働時間:10時間25分(1日目:4時間30分+2日目:4時間45分+3日目:1時間10分)

今回の累積登高差:1,403m(653m+549m+201m)

今回の踏破距離:20.9km(7.7km+9.8km+3.4km)

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

 

 01】いつものように鳩待峠から至仏山を目指す。

02】ちょっと登ると燧ヶ岳が顔を覗かせる。

03】今日も概ねいい天気。

 

04】この辺りから大展望の始まり。

05】オヤマ沢田代辺り。もちろん湿原は雪の下。

06】バック左手は笠ヶ岳。今後の課題の一つ。

 

07】隊長は着替え中。

 

08】これから小至仏山のトラバースに向かう。バック右手は上州武尊山。

09】トラバース中。

 

10】この辺りは爽快な気分。

 

11】でも未だ先が長い。

 

12】焦らず着実に。

 

13】小至仏山、笠ヶ岳、上州武尊山。

14】これを越えれば至仏山が見えてくるはず。

15】山頂まであと一息。

 

16】これが山頂。

 

17】ようやく到着。お決まり通り尾瀬ヶ原と燧ヶ岳をバックに記念撮影。

18】今回も平ヶ岳が優しくお出迎え。

 

19】ではそろそろ下りるとしますか。

 

20】とりあえず高天原までは徒歩で。

 

21】ここが高天原。なぜかいつも雪が無い。

22】木道は歩きづらい。

 

23】落とし穴に嵌る菊丸。

 

24Konochanもシリセード上達しました。

25】ちょっと雪は少なめか。

 

26】平ヶ岳に最後のご挨拶。

 

27】左手遠方は景鶴山。

 

28】日が落ちる前に山の鼻到着。

29】本日の夕食。

 

30】本日の酒の肴。

 

31】本日の朝食。

 

32】今日はやや高曇り。

 

33】柳平とムジナ沢のちょうど真ん中にて休憩中。

34】ススヶ峰を仰ぐ。

 

35】柳平到着。めざす沢はもうちょっと先だな。

36】結局、この尾根を登ることに。

37】シカの溜めフン。

 

38】稜線に出ればあとはルンルン。

39】バックは1,735m峰。

 

40】景鶴山もやや鋭角的に見えてくる。

411,666mPとのこと。でも木に打ち付けるのは感心しない。

42】この尾根はなかなか眺めが良くて気分がいい。

43】尾根筋には一人分の逆方向トレース有。

44】至仏山がでかい。

 

45】めざす岳ヶ倉山(日崎山)

 

46】この壁を越えればもうすぐ。

47】キックステップも快調。

 

48】岳ヶ倉山に到着。至仏山をバックにメンバー紹介。先ずは隊長。

49】副隊長。

 

50Konochan

 

51】菊丸。

 

52】山頂の標識。夏はきっと高くて見えないのだろう。

 

53】さて下山。

 

541663m峰手前の鞍部の手前の尾根から沢方向へ巻きながら降ります。

55】我々の前にあるトレースはカモシカのものらしい。

 

56】やや!本物のカモシカだ!

57】あのカモシカのルートを拝借しよう。

58】隊長危機一髪の直後。左は滝。

59】沢筋から解放されました。

 

60】オレンジ色のテントがありました。

61】猫又川の流れ。

 

62】尾瀬ヶ原に戻ってきました。

63】山の鼻小屋に到着。さてビールだ。

64】これが醍醐味。

 

65】本日の夕食。1日目と違うメニューが嬉しい。

 

 

 

66】水芭蕉の季節ももうすぐです。

67】鳩待峠まであと僅か。余裕の表情。

 

 

 

 

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