Welcome to our Web Site !

井手山岳会日本支部

                                                                       p08080306


ホーム | 次回山行案内 | 写真集トップ | JapanOB/OG |参加者募集 | 掲示板


 

第186回特別企画:井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma   

 

期日:8月3日()〜8月6日()

 行き先【北アルプス・穂高連峰/奥穂高岳(3,190m)&前穂高岳(3,090m) 

 

 

コースタイム:JR中央線「松本」駅[10:50](バス)〜上高地バスターミナル[12:1012:25]〜河童橋[12:35]
明神館[13:153:00]〜徳澤園[3:453:55]〜横尾[4:404:55]〜本谷橋[5:556:05]P1[6:406:45]P2[7:157:25]〜涸沢ヒュッテ[7:558:50]P3[9:5010:00]P4[10:3010:35]P5[11:3011:35]
穂高岳山荘[12:005:50]〜奥穂高岳[6:406:55]P6[8:008:10]〜紀美子平[9:159:25]
前穂高岳[10:0010:20]〜紀美子平[10:5511:10]P6[12:2012:30]P7[13:1013:40]
P8[14:20
14:30]P9[14:4515:15]〜岳沢ヒュッテ跡[15:25]P10[16:1016:20]
P11[17:15
17:25]〜林道ゲート[18:00]

 

ルートマップはこちら!

 

今年の夏山特別企画は穂高岳。云わずと知れた、剣岳と並び称せられる岩の殿堂。ご承知のように穂高岳とは奥穂高岳、北穂高岳、前穂高岳及び西穂高岳の総称ですが、今回はこのうち西穂高岳を除く3つをゲットしようという珠玉のプランです。夏の特別企画としては過去最高の4名の参加となりました。

東京を朝出ると涸沢までは入れないため、目論見として初日は横尾泊まりとするつもりでしたが(横尾山荘は通常予約が不要なので安易に考えていましたが)、ふと思い立ってネットで調べると、なんと今年は偶々改装中で定員80名までで完全予約制とのこと。当然の如く既に満杯だったため、1行程手前の徳澤園及び徳沢ロッジを調べてみると、やっぱりこちらも満室。少々焦ってやむなくさらに1行程手前の明神館に宿をとりました。明神とは上高地バスセンターから1時間足らずなので、早くも1時すぎに初日の行動が終了。特にやることもないので、真昼間から外のベンチで酒盛り。部屋は2段ベッド2つの相部屋でしたが、われわれも4人なので実質的に個室と同じ。快適な一夜です。

2日目は初日の不足分を取り戻すべく、朝3時に出発(3時を“朝”と呼んでいいかは微妙ですが)。てくてくと2時間余、横尾で白々と夜が明けてきました。空を見上げるとどんよりとした天気で、今にも泣き出しそうです。本谷橋からは本格的な登り。やがて案の定、雨が落ち始め、すぐに本降りに。たっぷりと濡れたのち駆け込むように涸沢ヒュッテに入りました。小屋の中は雨で所在なさそうにしている登山者が屯しています。ぶらぶらしているとどうやら小降りになってきたので、再び意を決して(この素敵なヒュッテでうだうだしていたい気分を振り払って)出発。ただし、今後の行程を考えて、北穂はパスして穂高岳山荘に向かうこととしました。

晴れていれば素晴らしいカールの眺めを見ながらの快適な登りとなるはずが、ガスっていてまったく面白くありません。であれば何も考えずに足元の高山植物に慰められながら登るだけ。ザイテングラードに取りつくといよいよ岩場となり、辺りを見回す余裕もなくなります。落石に気をつけながら黙々と攀じ登ること頻り、無心にもがいているうちにいつのまにか山荘に着きました。ほっと一息、さっそく山荘の団らん室でまたまた一杯やっているとなにやら外はガスが晴れ始めてきたようです。外に出てみると目の前にはスッキリとした前穂北尾根が、見下ろせば涸沢カールが、遠くに目を凝らせば常念岳も見えます。これぞまさしく穂高の眺め。なんとか来た甲斐がありました。ところで山荘には韓国からのツアー客が一杯で、ハングル語が飛び交っています。聞くところによると、今韓国では登山ブームだそうで、韓国にはあまり高い山が無い(韓国最高峰は1,950mのハルラ山)せいか、はたまたウォン高円安のせいか、この頃日本に大挙して訪れているとのこと。彼らは総じて話す声もでかくてやたらに元気です(裏を返すと全くうるさい)。キムチパワーでしょうか。

明けて3日目の行程はちょっと慎重さが要求されるため、夜明けを待ってからのスタート。残念ながら再び今日もガスっています。山荘から奥穂高を目指すには先ず目の前に立ちはだかる岩壁を越えなくてはなりません。下から見上げるとかなり手ごわそうに見えますが、登ってみると実に巧みに道が付けられており、要所にはもちろんクサリと梯子があってそれほど緊張を強いられることもありません。しかし、股の間から山荘の屋根が見下ろせるので、高度感だけはたっぷりです。

奥穂高岳の山頂は、記念撮影をする登山者で順番待ち。正確にいえば、山頂に人工的に積み上げられた高さ2mの大ケルンに立っての撮影です。ガスで全く眺め無しなので、証拠写真を撮ったら吊尾根に向かいます。この尾根もところどころ緊張を要するのですが、韓国ツアー客達は意に介さずキムチパワーでガンガン進んでいきます。でも大人数なのでクサリ場はやっぱり順番待ち。ゆっくり2時間以上かけて紀美子平に到着。ここから前穂へはザックをデポして空身での往復。気分的にだいぶ解放されます。が、やはりこの先、初心者には緊張させられる箇所もあり侮れません。そしてとうとう前穂到着。やっぱりガスの中。嵐のような韓国ツアーが降りていくと全くの静寂が訪れますが、いくら待ってもガスが晴れないのでやむなく我々も下山。下りはさらに慎重に。紀美子平につくとほっと一息。ちょっと弁当でも広げようかと暫しの休息タイム。でもここはまだ標高約2,900m。上高地までは1,400mも下らなくてはならず、呑気な気分になってはいけません。再び気合いを入れ直して重太郎新道を下山です。しばらくはクサリと梯子の急激な下りが続き、気が休まるひまがありません。2,300m辺りになるとようやく両手が解放されるようになります。しかしそのほっとしたのも束の間、木の実さんが転んで怪我をしてしまい、なんとか宿迎えのマイクロバスが待っている場所に到着後、すぐに上高地診療所に直行。奥多摩や中央沿線の山と違い、ちょっとしたことで事故に繋がるのだと改めて思い知らされました。ともあれ腕さえ固定すればなんとか動けるので、今日はそのまま上高地に泊まり、翌日にちゃんとした病院に行くことで医師の了解を得ました(帰京後の診察では上高地診療所の見立て通り鎖骨骨折)。この日は上高地温泉ホテルに投宿。2日分を汗を流してさっぱりし、部屋で酒盛り後、熟睡しました。

翌朝はバスと電車を乗り継いで松本に移動し、酒とつまみを買い込んで特急「あずさ」に乗車。途中、茅野駅で落雷による信号故障で1時間もの停車がありましたが、酒さえあれば何の問題もありませんでした。

 

今回の実働時間:17時間5分(1日目:50分、2日目:6時間55分、3日目:9時間20)

今回の累積登高差:2,173m

今回の踏破距離:27.8km

 

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

 

01】上高地バスターミナルに到着。ここは都会の喧噪そのまま。

02】河童橋でパチリ。この日は上までよく見えていました。

03】明神岳。ぞくぞくするほど険しい山容。

04】あっけなく1日目の行程は終了。

05】さっそく酒盛りです。この時間に酔っ払っているのは我々だけ。

06】明神館のテラスから望む明神岳。

07】こんなところで大々的にマッサージしているので、ほかの客は近寄りません。

08】明神館の夕食。これで128,400円はお得です。

09】明日の英気を養う面々。

10】一応相部屋形式ですが、実質的に個室です。

11】明神池の桟橋で寝っ転がるA浦君。じつは中々気持ちいいです。

12】気合いを入れて朝3時に出発。

13】徳澤園に到着。ライトめがけて蛾がいっぱいぶつかってきます。

14】横尾で朝食。ようやく明けてきました。

15】屏風岩はいつ見てもド迫力です。

16】本谷橋で。カメラマンは木の実さん。


17】その木の実さんが撮った写真がこれ。

18】涸沢への道。雲行きがあやしい。

19】案の定、雨が降ってきました。でも涸沢はもうすぐ。

20】あの森の向こう側が涸沢です。

21】涸沢ヒュッテで暫し雨宿り。山の上は見えません。

22】北穂南稜を登る人影は無し。この天気じゃあね。

23】でも我々はザイテングラードを目指して出発。このあたり、サルがいました。

24】奥の山は屏風ノ頭。下にヒュッテが見えます。まだ大して登ってません。

25A浦君は快調。

26】木の実さんも快調。


27】小生は寝不足でちょっと身体が重い。

28】いよいよザイテングラードの登り。

29】穂高岳山荘にて。グラビアアイドル撮影会()

30】だんだんガスが取れて、常念岳も見えてきました。

31】いつ見ても前穂北尾根は惚れ惚れします。

32】これから奥穂高岳に登ろうとしている人たちがいます。

33】前穂本峰(1)から4峰までをちょっとズームで。

34】穂高岳山荘の夕食。

353日目は550分出発。ちょっとゆっくり。

36】この最初の登りは、滑ったら山荘の屋根に落ちそうです。

37】難場を越えてちょっとホッとする。

38】奥穂高岳山頂のケルンの上で記念撮影。眺め無。残念!

39】気合いを入れて、これから吊尾根です。

40】岳沢の向こうに上高地が見えます。

41】こちらは涸沢のカール。

42】背景は前穂ですが、やっぱり見えません。

43】吊尾根は結構長い。

44】前をゆくパーティーは、韓国からの大ツアー。うるさい程元気です。

45】だいぶ前穂が近くなりました。

46】クライムダウンも慎重に。


47】紀美子平に到着。ここでザックをデポして前穂を往復します。

48】下のほうで多くの登山者が屯しているところが紀美子平。

49】とうとう前穂に到着。でもやっぱりガスの中で、感動はいまいち。

50】紀美子平に戻ってきました。あとはひたすら下るだけです。

51】明神の本峰と明神槍がよく見えてます。

52】痛い膝に鞭打って下る隊長。

53】だいぶ下りましたが、重太郎新道はまだ半ばです。

54】梯子を黙々と降ります。ようやくダケカンバの森に入りました。

55】扇沢の雪渓。

56】負傷直後の木の実さん。でも元気です。


57】岳沢ヒュッテ跡はもうすぐ。下界に近づくほど良い天気。

58】ここが岳沢ヒュッテ跡。石垣だけが残っていて城跡のようです。

59】上高地の上に六百山が見えます。その奥の霞沢岳はガスの中。

604日目の朝。ホテルから見る霞沢岳。

61】明神岳も辛うじて望めます。

62】梓川の流れ。奥に田代橋。

63】我々が泊まった上高地温泉ホテル。

64】ホテルの前にヤナギランが咲いていました。

65】ホテルを出発。

 

 

 

66】今朝は奥穂高岳も見えます。残念!一日ずれていれば!

67】落雷のため茅野駅に1時間停車。我々はやっぱり酒盛り。

 

 

 

 

 写真集トップへ