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井手山岳会日本支部

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第181回井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma  

期日:5月3日()〜5日()
行き先【尾瀬/至仏山・尾瀬ケ原散策】

 
コースタイム:JR上越新幹線「上毛高原」駅[8:10](バス)〜鳩待峠[10:5511:15]
P1[11:5011:55]P2[12:5013:20]P3[14:1514:20]〜至仏山[14:5515:25]
〜山の鼻小屋()[16:306:35]P4[7:307:35]〜竜宮[8:058:20]〜下田代十字路[8:358:50]
P5[9:409:50]〜折り返し点[10:08]〜下田代十字路[11:2511:55]〜竜宮[12:1012:20]
〜ヨッピ橋[13:0513:10]〜牛首[13:5514:05]〜山の鼻小屋()[14:456:35]
P6[7:207:30]〜鳩待峠[7:55](タクシー)〜戸倉(入浴)(バス)JR上越線「沼田」駅(ビール&餃子)
(バス)JR上越新幹線「上毛高原」駅〜(新幹線)JR「大宮」駅・いづみや

 

 残雪期の尾瀬に行ってみたい!という複数のご要望にお応えして、またまた尾瀬に行ってまいりました。たまには鳩待峠や三平峠以外からアプローチをしてみたいと思ってみても、この季節は未だ沼山峠も尾瀬口もオフシーズンでして、今回もまた鳩待峠から至仏山を越えての山の鼻入りとなりました。新幹線・上毛高原駅から戸倉行きのバスは、云わば季節を逆回しにする旅。下界はすっかり初夏の装いで沼田の市内では街路樹のハナミズキが真っ盛りですが、戸倉ではまだソメイヨシノが咲いています。そしてもちろん、鳩待峠では未だ芽吹いていません。一方、天気の方はと云えば、東京では朝は雨でしたが、尾瀬に近づくにつれて回復の兆し。鳩待峠ではまずまずの天候です。 

鳩待峠から悪沢岳への緩やかな登りは、歩き始めとしては好都合。山スキーヤーやクロカンスキーヤーにがんがん抜かれていきますが、焦らずゆっくりと登ります。上を見上げると、遥か先の小至仏山の斜面を、(木の実さん曰く「アリンコ」のように小さな)6人ほどのパーティがトラバース中。逸る気持ちを抑えて黙々と登るのみ。やがて標高約2,000m辺りで森林限界を越えると、いままで見え隠れしていた辺りの景色が一気に目に入ってきます。もちろん、その中でも特に目立つのはやはり燧ヶ岳と尾瀬ケ原。燧ヶ岳はその姿の端正さゆえ、尾瀬ケ原はこんな山の中で異常とも思える平面さゆえ。どちらも見ていて飽きません。

小至仏山を巻くあたりにかかると、足元に山の鼻の小屋が見え気宇壮大。すぐにでもここからシリセードしたい雰囲気ですが、ぐっと我慢して先へ進みます。やがてスキーヤーで賑わう山頂に到着。見えていなかった平ヶ岳や越後三山など北側の山々も我々の登頂を祝福してくれます。十分眺めを堪能したら下山。標高差は800mで夏季のコースタイムは3時間とのことですが、残雪期ははるかに楽。山頂から一気にシリセード、と行きたいところですが、暫くは木道と蛇紋岩の岩場を進みます。去年も思いましたが、何故この辺りだけ雪が無いのでしょうか。岩場が切れたところで頃合い良しとみて漸くシリセード開始。尾瀬ケ原を見下ろしながらの巨大滑り台と云ったところでしょうか、ここほど爽快なシリセードができるところはなかなかありません。何度かシリセードとトラバースを繰り返して、物足りないほどあっという間に尾瀬ケ原に到着。

小屋に着いたら先ずは「駆け付けビール」。病みつきになりそうです(^^;)。夕食をとり、風呂で汗を流した後は部屋で酒盛り。就寝前に外へ出てみると満天というところまではいかないにしろ、東京では見られない星空。K地さんは学生時代、天文部所属とのことで流石に詳しい。おかげで、からす座、かみのけ座の存在と位置を初めて知りました。

明けて2日目はアヤメ平を目指そうと、尾瀬ケ原を下田代十字路へ向かいます。今日は無風で雲一つない五月晴れ。尾瀬周辺のスキー場の残雪量は昨年よりもだいぶ多めとのことですが、なぜか尾瀬ケ原はむしろ少ない感じ。所々で雪が無くなっていて、湿原が顔を覗かせています。そして今日は気温が高いせいで、朝からベタついた雪で歩きにくい。下田代十字路がちょっと遠く感じられます。とは云え、周囲の山を愛で、澄み切った空気を感じ、雪が溶けた湿原から顔を覗かせる水芭蕉の蕾に気を取られていると、いつのまにか見晴の小屋集落が見えてきます。
ここからは今まであった夥しいトレースから外れ、ちょっとだけ野性的な雰囲気。それでもスノーモービルと思しき跡があり、おそらくは沼尻川に架かる橋の床板を復旧しに行ったものと推測され、暫くはこれを辿ります。辺りはぶなの巨木が森をなしていて、尾瀬ケ原とは全く違う雰囲気。沼尻川を越えた後は、しばらく八木沢の右岸を進みますが、なかなか八木沢橋が現れないので時間を考えて元来た道を引き返すこととなりました。ただし、そのまま引き返すのでは芸がないので、ちょっと横道に逸れてヨッピ橋にご挨拶。おかげでみんなの床板の無い橋と、水没木道の渡り方の競演が見られました。牛首で休憩した時にはカメラマンのA浦君のリクエストに応え、みんな木道でトカゲ。木道に寝っ転がって青空を見上げるのは思いのほか爽快です。この季節だけの贅沢と言えるかも知れません。結局、2日目は殆ど平地を歩いただけですが、それでもやはり雪道は結構疲れました。山の鼻に戻り、今日帰るK地さんとはここでお別れです。

残りの4名で3日目は下山(ただし下山でも尾瀬では登らないと帰れません)。昨日とは打って変わってガスが低く垂れこめる生憎の天候ですが、そのまま帰るだけなので全く問題なし。通い慣れた道をじっくりと進めば鳩待峠に到着。タクシーで戸倉に下り、運転手さんに聞いた宿でさっぱりと汗を流せばもはや下界の人となり、沼田駅前で餃子とビール。上毛高原駅で新潟に向かうA浦くんと別れ、3名で大宮駅前の「いづみや」で打ち上げとなりました。また来年も尾瀬に行ってしまうかも知れません。


今回の実働時間:11時間45分(1日目:4時間5分、2日目:6時間30分、3日目:1時間10分)
今回の累積登高差:985m
今回の踏破距離:28.1km

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

 

01】鳩待峠でアイゼンの準備中。


02】これから至仏山に向かって出発です。

03】これが目指す至仏山。これから天気は回復しそうな感じ。期待できます。

04】ちょっと上がると燧ヶ岳が見えてきます。

05】標高1,930m付近で休憩中。

06】ここから個別にメンバー紹介。小生です。

07】おなじみの隊長。

084回目の参加のA浦くん。今回用に、パンツとスパッツ、ストック、アイゼンを買いました。

09】今回初参加のK地さん。でも尾瀬は10数回目の大ベテランです。

10】早くも5回目参加の木の実さん。

11】これから小至仏山のトラバースルートにかかります。

12】雪稜を目指す。

13】このあたりのスロープは気宇壮大です。

14】小至仏山のトラバース。

15】シリセードをしたい気持ちを抑えてさらに先へ・・・。

16】山頂が見えてきました。

17】至仏山に着きました。多少雲があるものの絶景です。

18】木の実さんの指先が燧ヶ岳です。

19】方向をかえて記念写真をもう一枚。

20】越後三山と平ヶ岳が見えます。

21】こちらは谷川連峰方向。

22】じゃあ下りますよー。

23】木の実さん、逆さに滑ってます!

24】A浦くんは余裕の滑り。

25】木の実さん、ようやく止まりました。

26】みなさん、思い思いの滑り。ここは巨大な滑り台です。

27】もう尾瀬ケ原に着いちゃいました。

28】ちょっと顔を出した水芭蕉。ススヶ峰をバックに。

29】一日目の夕食。

30】我々の部屋がここ。二人の新居ではありません。

31】朝焼けの燧ヶ岳。

32】二日目の出発。

33】撮影ポイントでカメラを出す面々。水に落ちないでね。

34】木の実さん撮影。いかにも尾瀬らしい一枚。

35】木の実さんが景鶴山に向いていた望遠鏡で撮ったもの。こんなことができるんですねー

36】小ぶりながら、ちゃんとした水芭蕉。

37】ようやく下田代十字路に到着。

38】ここから富士見峠を目指す。

39】八木沢沿いのブナ林で休憩中。

40】何だかわかりませんが、二匹のオコジョが目の前を駆け抜けていきました。

41】時間を考え、八木沢橋手前で引き返すことにしました。

42】これはたぶん、カモシカの足跡でしょう。

43】下田代十字路の休憩所。

44】これから尾瀬ケ原を引き返します。結構、ゾッとします。

45】A浦くん、ちょっと疲れ気味。

46】景鶴山と白樺。


47】別に渡る必要はないんですが、ヨッピ橋でちょっと戯れ事。

48】其々渡り方がちょっと違う。

49】カメラマンのリクエストによりちょっとポーズ。

50】かわいくポーズ。

51】水没木道と景鶴山。ここで皆さんの渡り方を披露します。

52】残念、ちょっとシャッターチャンスを外しました。

53】K地さんはゆっくりと渡ります。

54】木の実さんもちょっと慎重にジャンプ。

55】おっとA浦くん、あぶないところでした。

56】山用語では、これをトカゲと呼びます。こたえられません。

57】春の雪解けは木の根元から。

58】山の鼻までもう一息。至仏山が温かくお出迎え。

59】小屋に戻りました。今日帰るK地さんとはここでお別れ。

60】二日目の夕食。

61】何かあやしい二人ですが、A浦くんの服に付いたカメムシの匂いを隊長に嗅がせているところ。

62】三日目のモーニングコーヒー。

63】さてこれから下山。下山と言っても鳩待峠まで登りです。

64】水芭蕉の群生

65】乗り継ぎのバス停の目の前にあるこの宿で汗を流しました。

 

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