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井手山岳会日本支部

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143回井手山岳会日本支部登山のご報告   reported by H.Tanuma
 
行き先:【東北/安達太良山(1,700m)
日にち:210()11()
 

JR
東北新幹線「大宮」駅[8:06](やまびこ205)JR東北新幹線「郡山」駅[9:229:30]
(在来線)JR東北本線「二本松」駅[9:5210:10](タクシー)〜あだたら高原スキー場[10:4511:20]P1[12:0512:15]P2[13:4013:50]〜くろがね小屋[14:107:20]〜分岐[8:25]〜安達太良山頂[9:05]〜くろがね小屋[10:2011:00]P3[12:2012:30]〜あだたら高原スキー場[12:5513:15](タクシー)JR東北本線「二本松」駅[13:4014:42](在来線)
JR
東北新幹線「郡山」駅[15:0615:33]JR東北新幹線「大宮」駅[16:30]

 

「くろがね小屋」は深田百名山の安達太良山の中腹にあり、山の人気もさることながら通年営業の小屋として(知るヒトには)つとに有名ですが、その名を更に高めているのは源泉掛け流しの温泉があることに間違いなく、さらに1泊2食付き入湯税込みで6,150円というのも嬉しいところ(交通費の方がはるかに高いです。T_T)。そのため紅葉シーズンなどは満員札止めの盛況ぶりだそうですが、冬は比較的ゆったりできます。当日本支部では、安達太良山は年間計画で1月に予定していましたが天候不良でキャンセルとなったため、そのリベンジとして今回、隊長、タマちゃん、小生のカミさん(今回初参加)と4人で行ってまいりました。言わばスノーシューツアー第2弾です。あだたら高原スキー場の11時の気温は2で、あまり風もなく多少雪がちらついている程度、この季節としてはまずまずでしょう。予めネットで見たスキー場情報では積雪90cmとありましたが、とってもそんなにあるようには見えません。「積雪××cm」という公表値は「平均」では無く、「最大」なんだと気が付きます。スキー場の端っこで早速スノーシューを装着。タマちゃんのは「アトラス・エレクトラ」で装着のし易さが一つのウリですが、やっぱり慣れていないのかそれとも非力なのか悪戦苦闘。登る前から体力を激しく消耗し漸く準備完了となりました。スキーヤーやスノーボーダーがはいしゃいでいる脇をすり抜け山道へ。気温が高いせいか、あたりの雪も多少くさっていて、奥多摩あたりに積もっている雪とあまり違いはなく、これでは折角のスノーシューが泣きます。それでも樹林帯の登りではヒールリフターが威力を発揮し快調に高度を稼ぎます。樹林帯を抜けると、なだらかな勢至平に出る。晴れていればここからは安達太良山、別名「乳頭山」と呼ばれている山頂(いわゆる乳首の先)が見える筈なのですが、残念ながら全くガスの中で視認できず。ほとんど平坦な道を進むとやがて沢沿いとなり、斜面をトラバースして小尾根の末端を回り込めば、目指す「くろがね小屋」が墨絵の世界の中に忽然と現れます。辺りの積雪はもう1mを越えているでしょう。この小屋は外観も中の造りもちょっと洒落ていてロッジ風。小屋番は元気が良いひょうきん者で、たった一人で切り盛りをしているのにはちょっと驚かされます。通された部屋は2階の角部屋で6畳間、4人には充分な広さです。早速つまみを出して酒盛り開始。隊長はとっておきのブルゴーニュワイン(シャサーニュ・モンラッシェ)を振る舞ってくれました。とってもリッチな気持ちになり、頃合いを見計らってから風呂へ。4〜5人ぐらいが湯船に入れる大きさですが、山小屋でこんなにいい湯はそうあるものではありません。湯温も丁度良い具合です。窓を開ければ渓谷を隔てて対岸の山の斜面が眺められ、雰囲気も申し分ありません。暖まったところで酒宴を再開。6時に夕食のコールがあり、定番のカレーを頂きました(タマちゃんは二皿食べました)。再び消灯時間まで酒宴し、そのあと爆睡(鼾がうるさくってごめんなさい m(_ _)m)。明けて2日目、6時に朝食をとり、完全装備をして7時20分に出発。昨夜から降り続いている粉雪で辺りの景色は一層冬山っぽくなっています。スノーシューのおかげで、はじめは順調に高度を稼ぎますが、いつしか樹木が無くなり露岩も消えると文字通りホワイトアウトし、ルートの傾斜も方向も、自分の位置すらも定かで無くなります。後ろを振り返ると3人が空中に浮いているような錯覚。唯一の頼りはルートを示す赤布がついた篠竹の棒。それでも多少間隔が広いところでは、ガスと地吹雪で数十m先の棒が見えないので見込みで進むしかありません。時々強く吹く風で雪がぱっと舞い上がり、顔が痛くて思わず立ち止まってしまいます。目出帽を持ってこなかったのはちょっと失敗でした。もがきながらなんとか進むとやがて五葉松平との分岐の標識が見えました。もう山頂は目の前です。さらにゆるゆる登ると山頂の標識を確認、そこにかかっていた寒暖計は−10でしたが、体感的には更に10ほど低かったのかも知れません。山頂に着いても吹雪でじっとしていられず、証拠写真を撮ったら早々に下山です。計画では五葉松平を経てスキー場に下るつもりでしたが、この視界では迷うのは必至なので、同じルートを戻ることとしました。ルートは同じでもやっぱり赤布棒が頼り。下りでも探すのが大変で、先に一人で進み、後ろの3人との位置関係を確認しながらようやく棒を発見する始末。やがて白い世界から解放されるともうあとはスノーシュー任せでザクザク下るだけ。再び小屋に戻り(というか、退却したようなもの)、ストーブのそばでコーヒーを沸かし寛ぐ。扉の中と外は別世界です。とは言え、足を前に出さないと帰られないので、早々に再出発。上に較べてだいぶ風も雪も穏やかでもあるし、視界もそこそこの勝手知ったる道なので快調に進み、ほぼコースタイム通りにスキー場に到着。タクシーを呼んで二本松まで一直線(4,520円)、駅前のレストランで遅いランチをとった後は具合良く大宮まで移動し、もはや定番となった「いずみや」で反省会(打ち上げ)を行いました。何はともあれ、これでスノーシューの功罪はだいぶ掴めてきた感じがします。         


今回の実働時間:7時間10分
今回の累積登高差:805m
今回の踏破距離:11.2km

 

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

 

【01】登り始めは「あだたら高原スキー場」から。雪は少なめ。

【02】スノーシューの装着に悩む。

【03】さて準備が出来ました。3種類のスノーシューを披露。

【04】樹林帯の中で休憩中。

 

【05】もうすぐ勢至平。バックのスロープはスキー場。

 

【06】勢至平のフラットな道。

【07】この辺りはそこそこ雪があります。

【08】コケた瞬間。スノーシュー歩行にはちょっとコツが要ります。

【09】今日は余裕です。

 

【10】斜面のトラバースは結構難儀する。

【11】見えてきました!今宵の宿のくろがね小屋。

【12】我々の部屋は4人で6畳。申し分ありません。

【13】隊長の足の裏。

【14】朝、雪かきをする小屋の主。一人で色々やります。

【15】朝一番のパーティーが山頂目指して出発するところ。

【16】我々も出発。まだ大変なのはこれから。

 

【17】くろがね小屋を見下ろす。

【18】このあたりから全くホワイトアウトしてしまいます。

【19】これから風が強くなります。

【20】山頂で証拠写真。これだけ撮るのが精一杯デス。

【21】小屋に戻りコーヒーでほっとする。

 

【22】下山開始。昨日よりだいぶ雪が積もりました。

【23】ここまで来ればスキー場も近い。

【24】スノーシューの歩き方にも慣れてきました。

【25】二本松駅前のレストランで。右はソースカツ丼。

 

 

 

 

【26】またいつもの大宮駅前「いずみや」で寛ぎました。

 

 

 

 

 

 

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